- 勉強内容は階段になっていて、一段でも飛ばすと厳しい。今からでも上りなおそう。
- 指導者と自分の知識の差を階段状に分けて、一段上ることの負担を減らそう
勉強内容は階段になっている
ある程度高学年になってくると、それまでに習った内容がわかっている前提で話が進んでいきます。
だから昔の内容がわかっていない状態だと、どうしても今の内容がわからなくなってしまいます。
玉ねぎやジャガイモを知らないのにカレーを作ろうとしても無理ですよね。
今の内容を理解する力がないのではなく、そもそもの知識が足りていないのです。
よほどの天才でない限りは、小学校でも中学校でも勉強してきて、全部を理解するのは無理だということはお分かりいただけると思います。
その原因は、その時点で理解するための理解力、勉強時間、先生の指導力などが足りなかった、その子にとっては教科書の順番では理解しにくいなどいろいろ考えられます。
大体の場合は、1年以上前の内容は今やってみると案外すらっと理解できるものです。
勉強内容は階段になっていますので、上り忘れた時点から先に進めなくなります。
だから、いまからでも戻って階段を上りなおさなければいけません。
しかし全部の範囲をやり直すのはしんどすぎるのでピンポイントでつぶしていきたいです。
これは指導者目線の話になりますが、普段の指導から上り忘れている階段はどこかを探していき、見つけたらつぶしていく必要があります。
算数、数学と、英語の具体例
- 小学生で、分数の計算を習う → 中学で習う文字式、方程式、関数で分数計算が出てくる
- 疑問文と否定文を習う → そのあとに習うすべての文法で疑問文と否定文の形が出てくる
そもそも少額背レベルの分数の計算ができなかったり、一番簡単な形の疑問文がわからないと、後々つまずくことは明白です!
先生と生徒の知識の差を階段に分ける
指導者は知識が豊富で、どうしても教える内容を簡単だと感じてしまいがちです。
だからそんなのこうするだけだよと言ってしまい、伝わらないことも多いです。
一歩で伝えようとしてもいいのですが、生徒が理解できていないようでしたらもう少し細かく登っていく工夫をしてみましょう。
中学理科の電流の計算や、数学の素因数分解など、学習内容にはどうしても難しいと感じる範囲はあります。
そういう内容は指導者の腕の見せ所で、生徒が理解するための道を細かく分けていきます。
細かければ細かいほど、時間がかかりすぎてしまうこともありますが一段が上りやすくなりつまずきにくくなります。
階段に分けるために最初にすることは「現在地を知ること」です。
ようするに何がわかっていて何がわかっていないのかを確認していきます。
それがわかればその間にある階段もわかる(指導者は知っている)ので必要なことに絞って移動できます。
中学理科の最初の難関ともいえる、質量パーセント濃度の計算についての授業の時です。
難しい内容だとわかっていたので計算方法について階段を細かく分けて授業をしようとしました。
でも生徒たちはそもそもの溶質、溶媒、溶液という言葉がわかっておらず最初の一歩で大きくつまずいてしまいました。
その先を見るあまり、0歩目を失念してしまい生徒たちに全くわからない授業をしてしまい申し訳なく感じています。
まとめ
自分が上るべき階段はどれかなとか、この生徒が上り忘れている階段はないかなと考えながら勉強していくとつまずきを解消しやすくなります。